08.11.2012
紅花染め

立秋が過ぎ、暦の上では秋となりましたが、まだまだ夏真っ盛りの暑さですね。
ただ、最近、朝晩の風が少し涼しく感じるのは気のせいでしょうか・・・
また、更新の間が開いてしまいましたが、やっと元気が出てきました。
肩の痛みも少し和らぎ、疲労感も取れてきたようです。
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きょうは、火を使わなくても染められる「紅花」で染めてみました。
6月に千葉の「道の駅」で切花用に購入した「紅花」の花の部分を
乾燥してとっておきました。

花の量が少ないので、絹糸を1かせ(50g)だけ染めました。

紅花にしては淡い色になってしまいましたね。
花の量が少ない上に、もみ出し方が足りなかったみたい・・・
黄色味が残ってしまい、アカネで染めたような色になりましたが、
にごりのない、きれいな色です。
「紅花」染めは、PH10~11ぐらいのアルカリで色を抽出し、
染めるときはその抽出液をお酢や酢酸で中和します。
最後にPH5ぐらいの酸性水で色を定着させます。
染色はまるで化学の実験のようです。
そのときに活躍するのがこれ・・・

PH試験紙です。
石けんや化粧品をつくるときにも使ったり、なぜか結構出番があります。
こどもの頃は理科はあまり好きではなかったのですが、
今は、この試験紙を使ってPHを計るのが愉しみだったりします(^^;)
08.21.2012
赤い糸

先日染めた紅花もそうですが、植物染料で、「赤」はとてもきれいに染まります。
「アカネ」や「スオウ」や「ベニバナ」など・・・
何度も染め重ねれば、本当に真っ赤に染まります。
きれいだし、楽しいし、ついつい染めたくなってしまいますが、
赤い糸を使うのはちょっとにがて、です(^^;)
身に付けるものや、インテリアなどにも、赤を使うことはほとんどないので、
ストールにしようとしたときに、イメージがわきません。
グラデーションならきれいだと思うけど、はなやか過ぎるような気がするし、
ほかの色と合わせると、にごりが出てしまいそうで、むずかしい・・・
自分がにがてでも、赤がお好きな方やお似合いの方も大勢いらっしゃると思うので、
今年は少し「赤い糸」で試行錯誤してみようかしら・・・
冬の色味が少ない季節に、赤いカシミアのマフラーなんて、
きっとすてきですね(^^)
08.25.2012
色なき風

「色なき風」
日中の残暑はまだまだ厳しいですが、
朝夕の風は、少し秋の気配を感じることもあります。
つくつくぼうしも鳴き出したので、確実に秋は近づいているのでしょう。
織りあがった布を見て、ときどき名前をつけたくなるときがあります。
「色なき風」とは、秋の風のことだそうです。
なんだか透明感のある風という感じがしますよね。
少し寂しげな感じもあるので、もっと秋の深まったときの冷たい風のことでしょうか・・・
すすきの穂をゆらす秋風を思い浮かべました。

今回のストール、経糸に種類の違う糸を使いました。
細い生糸、真綿手紡ぎの糸、タッサーシルクのモコモコとした糸・・・

切れたり、ゆるんだり、からまったり、
すんなり、すいすいとは織れませんでしたが、
できあがった布は、表情のある、イメージどおりの布になりました。
同じものは二度とつくれない、世界で一枚だけの布です(^^)
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