Thu.

てづくりの糸

きょうはきのうの寒さがうそのような暖かさで、
ベランダの鉢に入れたチューリップの芽が出てきてしまいました。

クリスマスローズのつぼみもあがってきて、
植物は春の準備万端のようです。


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先日から織っていたピンクのストールは、こんな感じになりました。

幅50cm、長さ180cmです。

経糸の半分ぐらいが真綿を紡いだ糸なので、薄くてもあたたかです。


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そのあとにできたのが、このストール。

こちらは幅30cm長さ160cmです。


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こちらは緯(よこ)糸にゴールドムガというシルクの座繰り糸を使っています。


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染めていない生成りの糸で、このように金色をしています。

産地はインドネシア、だったかな?

野生の繭がこんな金色をしているそうです。



私が使う糸は、ほとんどが人の手で作られた糸です。

日本で、人の手で繭から糸をひいた座繰り糸(ざぐりいと)や
中国で真綿から手でひかれた手引き真綿糸、
インドネシアなどでつくられた野生の繭の座繰り糸、
そして、自分で真綿を紡いだ糸。

機械でひかれた糸と比べると、太さにばらつきがあったり、
綿のかたまりや節があったりして、均等には織れませんが、
織り上がった布には表情があります。

その不均一なところが、好きなところです。

いろいろな人の手で紡がれた糸のあたたかさをいかした、
あたたかみのあるやさしい雰囲気のストールをつくりたいです。

使ってくださる方にも、そのあたたかさが伝わるとうれしいのですが・・・








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Sun.

後精練

今回できあがったストールは、バラの葉で染めた未精練の糸で織りました。

こちらは織り上がってすぐのもの。

未精練の糸は麻のようにぱりぱりです。


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このまま水通しをして使うこともできますが、
今回は織り上がったものを精練して、少し柔らかくしてみました。


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絹糸の精練は、酵素やアルカリで煮て
絹糸のまわりについているセリシンというたんぱく質を落とします。

セリシンを落とす割合によって、三分練、五分練、七分練、本練などと呼ばれます。

着物地などに使われる絹らしい艶や輝き、なめらかさは、
セリシンをすっかり落とした本練という状態まで精練しますが、
私はセリシンをあまり落とさず、シャリ感の残る三分練ぐらいが好きです。


いつもは、染める前の生糸を精練して、そのあとに染めてから織ります。

それを今回は、未精練の糸を染めて、先に織り上げ、
そのあとに精練してみました。

染めたあとから精練したので、せっかく染めた色がかなり落ちました。

わざと濃い色に染めた糸を、後精練で色を落とすと、
ニュアンスのある微妙な色になったりします。


織り上がったものを精練したのは初めてでしたが、
粗い目の織物なので、少し糸が寄ってしまいました。

私としては、そういうラフな感じも好きなのですが、
これはお好みしだいでしょうか・・・




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Sat.

経糸巻き

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きょうはとてもお天気がよく、陽だまりはぽかぽかとあたたかでした。

お天気に誘われて「ヨネヤマプランテーション」という少し大きな植木屋さんへ行きました。

お目当てはこの植木鉢。 室内用の観葉植物のための鉢です。

これは2本とも、切花の花束に添えられてあったグリーンです。

水に挿しておいたら根が出てきて、しばらくはハイドロで育てていたのですが、
ずいぶん大きくなってきたので、土に植え替えました。

切花も根が出てくるとどうしても捨てられず、
室内の植物がどんどん増えてしまいます。

狭いのであまり置き場所がないのが悩みです・・・(^^;)


*****


こちらは、今度機にかけようとしている糸です。


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薄いモスグリーンに、濃いグリーンと紫の糸を入れました。

ずっとやってみたいと思っていた色合いです。


午前中に経糸を巻きました。

ひとりで経糸をきっちり巻くのは結構大変で、いつも悪戦苦闘しています。

今までは、部屋のはじからはじまで長く伸ばして巻いていましたが、
きょうは1mぐらいずつ小分けにして巻いてみました。

そのときの重しに、使っていない高機の部材を乗せましたが、
糸がすべってうまく止まってくれません。

そこで糸の上下を「激落ちクロス」というマイクロファイバーの雑巾(もちろん新品!)で
はさんでみました。


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木の棒の下にある黄色い布がそれです。

この布はとても摩擦が強くて、雑巾がけのときにはいらだちますが、
おかげで糸がしっかり止まってくれて、けっこうきれいに経糸が巻けました。







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