Sun.

後精練

今回できあがったストールは、バラの葉で染めた未精練の糸で織りました。

こちらは織り上がってすぐのもの。

未精練の糸は麻のようにぱりぱりです。


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このまま水通しをして使うこともできますが、
今回は織り上がったものを精練して、少し柔らかくしてみました。


        DSC03548-10001.jpg


絹糸の精練は、酵素やアルカリで煮て
絹糸のまわりについているセリシンというたんぱく質を落とします。

セリシンを落とす割合によって、三分練、五分練、七分練、本練などと呼ばれます。

着物地などに使われる絹らしい艶や輝き、なめらかさは、
セリシンをすっかり落とした本練という状態まで精練しますが、
私はセリシンをあまり落とさず、シャリ感の残る三分練ぐらいが好きです。


いつもは、染める前の生糸を精練して、そのあとに染めてから織ります。

それを今回は、未精練の糸を染めて、先に織り上げ、
そのあとに精練してみました。

染めたあとから精練したので、せっかく染めた色がかなり落ちました。

わざと濃い色に染めた糸を、後精練で色を落とすと、
ニュアンスのある微妙な色になったりします。


織り上がったものを精練したのは初めてでしたが、
粗い目の織物なので、少し糸が寄ってしまいました。

私としては、そういうラフな感じも好きなのですが、
これはお好みしだいでしょうか・・・




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